運送業の皆様、「2024年問題」など様々な問題を抱えていると思います。
そんな中、最近目にするのは、トラックによる事故の多さです。
特に、群馬県では事故の件数も多く、死亡事故に関しては10件と、
神奈川県と同じ件数です。(2023年度全日本トラック協会分析結果)
トラック事故を減らす、防止する、事故対策を講じるのは、運送業の義務です。
私は、運送会社に長く勤務した中で、トラックの事故による大きな損失を見てまいりました。
だからこそ言えるのは、長期的な安全の大切さです。
3つの安全対策を紹介いたします。
指導・教育
国土交通省が定める安全の指導項目「法定12項目」があります。
ドライバーに行う教育・指導の内容であり、これを怠ると巡回指導や監査で指摘を受け、処分対象となるかもしれません。
以下では「法定12項目」の内容を紹介いたします。
- 事業用自動車を運転する場合の心構え
- 事業用自動車の安全運行を確保するための尊守事項
- 事業用自動車の構造上の特性
- 貨物の正しい積載方法
- 過積載の危険性
- 危険物を運搬する場合に留意すべき項目
- 適切な運行の経路および当該経路における道路および交通の状況
- 危険の予測および回避ならびに緊急時における対応方法
- 運転者の運転適性に応じた安全運転
- 交通事故に関わる運転者の生理的および、心理的要因ならびにこれらへの対処方法
- 健康管理の重要性
- 安全性の向上を図るための装置を備える事業用自動車の適切な運転方法
この12項目に沿って、ドライバーさん達への指導と監督を行う事が、
法律の義務であり、安全への第一歩だと考えます。
法律を守ることは、事業者様にとってメリットしかありません。
Gマークの取得
Gマークの取得は、社会的信用が厚く数多くの事業者が取得しています。
※2024年3月末、全国で28,895事業所(全事業所の約33%)がGマーク取得。
Gマークの取得によって、多くのメリットやインセンティブがあり、運送業界では常識になりつつありますが、中でも一番のメリットだと思うのが、事故の減少です。
Gマーク認定を取得したトラックの死亡・重傷事故の件数は、認定を取得していないトラックと比較して20%以下となっています。
(参照:国土交通省ホームページ)
Gマーク取得のための安全対策の取り組み、それによる事業所全体の意識の変化は、事故減少が大いに期待できます。
巡回指導対策
立派な事故防止に向けた取り組みの一つです。
巡回指導とは、トラック協会に設置された地方貨物自動車運送適正化事業実施機関による「巡回指導」です。
運輸開始後、通常3か月以内、それ以降は、2年に1回実施されます。
巡回指導対策を怠り、法令違反が発覚した場合は、監査の対象となってしまいます。
巡回指導の実施項目は、下記の通りです。
- 事業計画等
- 帳票類の整備、報告等
- 運行管理等
- 車両管理等
- 労基法等
- 法定福利
これらの指導項目は、事故防止を図るためにも非常に重要な項目となっております。
そのため、巡回指導対策をとることが、必然的に事故防止に繋がると考えます。
まとめ
指導・教育、Gマーク取得、巡回指導対策は、事故減少が大いに期待できます。
これらの取り組みを行うことで、事故減少以外のメリットが発生する可能性も十分にあります。
また、ドライバーさん達へ指導と教育をすることは、安全に運行するための義務です。
法令遵守に注意し、安全に日々の業務に集中できるような体制を構築しましょう。
行政書士KS事務所では、Gマーク申請サポートだけではなく、監査・巡回指導対策も行っております。
その中で、ヒアリングを中心とした「法定12項目」の指導項目に沿った安全教育も実施いたします。
ぜひお気軽にお問合せください。
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